TOP文章俺達の異世界転生物語がどうにも思ってたのと違う件について>第十話


#10 / 交叉する運命(さだめ) (あざな)える因果の(ともえ)




 するべきことの多い時間は、ひたすらに慌ただしく過ぎた。

 第一次調査隊派遣から九〇日──地球ではその(およ)そ二倍の時間が過ぎる頃。第二次調査隊が合流し、人員に余裕が出ることで、ようやく紫音の独自行動許可が──即ち、冴羽義隆博士捜索の命が下った。もちろん、貴重な人員から調査の任を解き遊ばせておく余裕があるわけではない。この地で四年間を過ごした彼の知識や見地は、それを押しても捜す価値があると判断されたためだ。

 これまでの間に、言語学者によって手書きで纏められた簡単なアルフェイム語の日常会話ハンドブックが作成され、複製が配布されることで、現地住民とのコミュニケーションも円滑化してきた。少なくとも『これいくらですか?』や『トイレ貸してくれませんか?』と言いたいがために真輝那がわざわざ呼び出されることはなくなった。(余談だが、地球上の中近世ヨーロッパのように水道技術や衛生観念が先史文明レベルに後退しているようなことはなかった。ローマ帝国の崩壊という歴史がここにはないからだと歴史学者は言っている)
 そうでなくとも、地球換算で三ヶ月もの間ここで過ごしていれば、最低限の日常会話や繰り返し耳にする語句くらいは覚えてくるものだ。件の学者曰く、「構文法が単純だし、文字体系も純粋な音素文字だから覚えるのメッチャ楽! それだけでアブジャドの十倍は簡単だし、日本語とかバスク語よりは十億倍簡単だと思う!」……とのことだった。

 そんな『簡単』なハンドブックの文字列と睨み合う紫音の隣、最近まで真輝那が働いていたという酒場──今の時間帯は本来営業中ではないのだが、店主の厚意でテーブルを使わせてもらっている──の長椅子に、『とんがり耳』のエナが座り込み、視界の端に平たく切り分けられたパンを差し出した。

「これ、お店で余ってた木の実パンです。どうぞ」
「ああ……えっと、『ありがとう、エナさん。再び感謝するしています』」

 なんとか覚えたてのアルフェイム公用共通語で返そうとすると、テーブルの向かいに座った真輝那が、今しがた飲み干した陶器のコップを卓上に戻しながら笑う。

「あはは、『感謝する(グゥァティェス)』は動詞だから『して(バァ)』はいらないよぉ。あと、いつもって言いたかったんだよね? それはニュアンス的に『また』とか『再び』かなぁ」
「むぅ。やはり新しい言葉というのは生半可には身につきやがりませんねぇ」
「うんうん……私んときは他に本当にどーしよーもなかったしなぁ……言葉覚えるまで、言葉覚える以外にできることねーんだもん……」

 頭の後ろに手を遣って、彼女は感慨深げに目を伏せる。確か転移当時は十六歳だったはずである。その苦労、想像に難くない。
 ──まあ、紫音の想定した血の滲むような苦労と、実際に彼女が経験した、日夜ひたすら絵本の読み聞かせをされ続けるというよくわからない苦労の像は大幅に違っているのはさて置き──紫音がパンを齧りながら再びハンドブックと睨めっこを始めたあたりで、彼女は軟体生物めいて背筋を曲げ、テーブルに上体を横たえるとふにゃりと相好を崩した。

「うはぁ、私が……英語『2』のこの私が超偉い物理学者に……冴羽博士に外国語を教えているっ……将来こうなるとは思わなかったぁ……」
「ははは……その呼び方はやめてください、シオンでいいですよ。(とし)も同じくらいじゃないですか」
「私二十一だからね!? 生まれ年は同じくらいだけど体感的には五年差あっかんね!?」
「そういえば、この場合年齢の計算ってどうなりやがるんでしょうね……公的書類に書く時とか……」

 主に動作や言動のノリのせいで、本当は二十歳過ぎにも見えないという感想は黙っておこうと思った。
 紫音の隣からは、エナが興味深げにハンドブックの訳文を覗き込んでいる。『別の言語の文字』というものが珍しいのだろう。さり気なく見やすいように冊子を開いて横に向けてみると、エナは覗き見に気付かれたことを恥じているのか、慌てて姿勢を戻して視線を逸した。
 確かにこの子は、兄が死ぬ気で護ったのも解る気がする。好きなゲームも料理も音楽も、昔から色々な嗜好が同じだったから。
 微笑ましくその姿を見ていると、彼女は何言か口籠ってから、おずおずと誤魔化すように両手を合わせて話を切り出した。

「あ、あの……お仕事、本当に私もついてっていいんでしょうか?」
「ええ。協力、ありがたいです。それに……父を見つけた時、あなたが居たらきっと喜ぶでしょう」

 まだ拙い発音の共通語でそう言って笑うと、彼女も応じて微笑んだ。
 彼女が不安と自責を抱いているのは、紫音にも解っていたのだ。だから言い切ったし、実際にそうだと思う。たとえエナを生かすために梨緒が死んだのだとしても、父は彼女を怨むことはないだろう。もちろん紫音も同じ気持ちだ。

「『アリガト』。私も嬉しいです、シオン。……丁寧で優しいところ、すごくリオに似てる」
「似てるって」
「似てますかねー。昔もよく言われたんですけど、自分だとよく解らないんですよね」

 今度は紫音の方が妙に恥ずかしくなってしまい、二人から視線を逸らしながら、パンをもう一口齧った。
 と、その時。木製の外扉(閉店中を示すために閉じておく、開店中を表す内扉とは違う扉。地球で言うシャッターである)を開けて店内に踏み入れるものがあった。
 旅装を纏ったフェルド卿キララクラムと、その護衛として控えるシパードだ。彼らはがらんとした店内を一通り眺め遣ると、隅に座った紫音たちに目を留め、にっと笑った。

「うむ、揃っておるな」

 出発の準備は整った、という合図であった。


◆ ◆ ◆



 アーデルクラムの(まつりごと)の中心、堅固な外壁と湖に囲まれた麗しき白亜の王都クランリッドを『月見鳥の城』と呼んだ詩人の名はとうに忘れ去られて久しい。
 弧を描いて城下町を抱く湖畔の水面に映った城のすがたを、月を眺める白鳥に喩えてのことだ。由来の詩が遺失した後にも、その名残は、いつからか評判に合わせて掲げられていた月と翼をあしらった王家の紋や、『つばさ通り』や『月光堂』といった細かな地名に見ることができた。
 湖を背にした立地と城塞の数々は、この城下町が間違いなく(かつ)て戦乱のさなかにあったことを示している。放射状に区切られた街の五区角の配置からもそれは明白であった。カーブを描いた階段はみな左回り──すなわち、防御側が上を取って右手の剣を振りやすいようにできており、有事の際には外壁だけではなく街そのものが防衛拠点として機能するように設計されていた。

 その白鳥の片翼──王都五区角の北西部、商業地区の片隅に、一行の姿はあった。

「うっわあのドレス美しかわいい! 一度こういうの着てみたいなー、ねーエナちゃん装飾すっごいねアレ」
「マキナさん、あれおねだん五千オルって書いてありますよ」
「ヒョエッ……」
「私の一年の稼ぎより多いです……」

 服飾店の奥に飾られた豪華なドレスを店の外から眺めながら、真輝那とエナは露店で買った『月見焼き』(外見的にはたこ焼きや明石焼きに似た穀物料理だ。中にはチーズが入っている)を食べながらかしましく騒いでいる。なお、五千オルとは日本円にして約六百万円ほどの価値である。
 なんとなくニュアンスを聞き取りながら、紫音は同じものを食べつつその姿を笑って眺めていた。……産業革命によって糸紡ぎや生地織りが自動量産化される以前の時代では、服というものはただでさえ高級品だったと聞くが、思えばアルフェイム人はそこまで服に困っている様子はない。布の材料となる綿花のようなものや、生産工程に何か差があるのだろうか。紫音はぼんやりと考えながら、またひとかけ、月見焼きを口に入れる。
 そうして眺める先、騒ぐ二人の後背にキララクラムが歩み寄って、自分もそのドレスに視線をやりながら淡々と言った。

「ほう、高級品の中では高いものではないが、確かに趣味は良いな。これを着たお前がその価格以上の価値で余に奉仕してくれるのなら買ってやっても良いぞ」
「ひええ金銭感覚怖っ!? ……えぁっちょ待っ、ソレって私が着飾ってキララにその、あの、なんかこういやーんな話?」
「阿呆。お前の役職の政治的価値と外交の話だ」
「ミギャアアア人生三回分くらいの恥ずかしい勘違いをしましたどうか裏庭に埋めてください!!」

 耳まで真っ赤にした顔を両腕で隠し、真輝那はもだもだと身を屈める。何事かと道行く人々の視線が集まる中、エナとキララクラムは、二人してしみじみと腕を組んでそれを見つめた。

「面白いですねマキナさんって」
「だろう」

 その後ろで気を張りっぱなしのシパードは、何も言わず隣の紫音と目を合わせると、やれやれとばかりに肩をすくめて溜息をついた。

 留守の間の細かな執務をシェマに任せ、彼らが馬の代わりに装甲車を駆って王都に至ってからはや数時間が経つ。人の集まる商業地区ならば情報も集まりやすいだろうと、冴羽義隆博士の写真──正確に言うと、肖像画風に加工した画像をプリントアウトしたものを見せて聞き込みをしていたのだが、いくら聞いても足取りはさっぱり掴めず、ちょっとダレてきて休憩中といったところだ。

 そうしてだらだらと時間を浪費すること暫し。皆が買った軽食を食べ終えた頃、シパードは僅かに言いよどみながら切り出した。

「一つ、案があるんだけどよ……」

 そう言ったきり促しても語らぬ彼が、ただ手招くまま、一同は路地の隅に場所を移す。どうやら声を潜める必要がある事のようだった。
 ただでさえ目立つ集団であるためか、場所を移しても尚更、人気に注意を払いながらも、シパードが小声で語る名は──

「と……盗賊組合(ギルド)ぉ?」
「あんま大声出すなよ、何のために声落としたと思ってんだ」
「あう」

 シパードは呆れ顔で真輝那の両頬をモチモチしながら続ける。

「いい奴も悪い奴も集まる都市部には大抵どこにでもあるもんでな──」

 盗賊組合とは、一言で言えば『無法者に法を敷く』ための組織である。
 人間が人間である限り、悪人を根絶することはできない。それらに対して法の網目を細かくして対応するのはもちろん重要だが、殆どの場合、秩序を守る側は事が起きてからでなければ行動できないため、取り締まりにも限界がある。ここを(たが)えれば、司法制度自体が様々に不健全化したり、冤罪の恐怖で縛られた民衆が暴徒と化す(おそ)れすらあるのだ。
 司法の側にとっても、無法の側にとっても、それは都合が悪かった。
 故に、無法者には無法者の立場から、最低限の一線を踏み越えぬよう、やりすぎぬようと目を光らせる自治組織が必要とされた。この一線を超えたものは、正義側からも悪側からも狙われ、粛清されるという仕組みだ。
 全てを野放しにするほど無秩序ではなく、しかし、敢えてある程度黙認することで管理を容易とし、はみ出し者が取り返しのつかない凶行に出るよりも先に一種の受け皿とする。川の氾濫を防ぐために、水位が上がりかけたところで無害な地域に水を逃がす、そういうフェイルセーフのようなものだ。
 このシステムは、領主や為政者が暗愚であれば腐敗を招くという難点はあるものの、どうしても後ろ暗い行為が付き物の国家運営において役立つこともある。単に上納金を公共事業や経済に還元するだけでなく、非公式な諜報活動や、国益──それは国民の労働力や生産力を含む──を損ないかねない魯鈍(ろどん)な権力者の失脚工作など、彼らは歴史の裏側に伝統を持って存在しているのだ。

 そして盗賊組合はその特性上、情報屋としての側面も持つ。

「──とまぁ義賊っちゃあ義賊に近いんだが……灰よりは黒だし、非合法にゃ変わりねェからな。別の街のキルが出入りするのは色々マズいか」
「ふむ……」

 キララクラムは何か考え込む素振りを見せると、ごそごそと何処かからデフォルメの効いた着ぐるみの頭部のようなウサちゃんマスクを取り出し、おもむろに装着した。

「これでよかろう」
「よくねえよ、それはそれで騒ぎになるだろ絶対……てか何それ普段持ち歩いてんの?」
「か、かわいい……」
「エナちゃん、こういうのは公子様でも容赦なくツッコんでいいんだよぉ」

 装着されることで絶妙に不気味な存在と化したウサちゃん仮面は、熱い視線を一身に受けながら、意に介さず何やら華麗なポーズを取ってみせる。というか、所作が優雅なのはいつも通りなのだが、こうなると途端にそれらの全てが浮いてしまっていた。

「はン……余ならば心配いらぬわ。起こりうる問題には全て対処する。まあ、なるべく血を流さずにな」
「前者はともかく、後者はわざわざ言われっと逆に不安になんなぁ……」

 呆れ顔で腰に手を当てつつも、シパードは彼の言葉を否定することはなく、結局、その声に従った。
 ──本当は誰よりもわかっている。こう言っている彼はどうせ止めても無駄だし、実際に心配も必要ない。彼は己を信じているし、同じくらいに、今隣に立っているシパードを信じているからだ。自信を持って行動するからこそ、結果は彼についてくる。
 幼い頃から何も変わらない。
 自分の立場を欠片ほども考えない好奇心旺盛な王子様と、内気で病弱でクソ泣き虫なコンプレックスだらけの子供と。
 偉くなった今も、強くなった今も、根は何も変わらない。
 シパードは、すっかり諦めたような呆れた苦笑を作って、すれ違いざまにキララクラムの肩に手を置いて言った。

「……危なくなったら逃げろよ。お前は死んでも俺が護る」
「わかっておる。……だから余は死んでも危なくはならん」

 交錯は刹那。二人は離れ、満足げに頷く『世捨卿』の姿に、皆はシパードが説得されたものと思ってその後ろに続くのだった。


◆ ◆ ◆



 そして裏通りにひっそりと佇む古びた骨董品屋にて、黴臭い店内に吊り下げられた小さな蛇の金属細工を触りながら、シパードは、ぼんやりと古書を眺める老店主に話しかけた。

「……これの赤いのは無いのか?」
「無いの、それ限りじゃ……蛇が好きなのかね?」
「手足があったらもっと好きだった」
「おお、それなら倉庫にゃあるかもしれん。入んな」

 老人は柔和に笑ってそう言うと、雑貨に埋もれた鉄扉の横の仕掛けを操作し、(かんぬき)を外して奥へと促した。

 その扉の奥は、店先とは打って変わってよく掃除された小奇麗な通路となっており、少なくとも倉庫といった様子ではなかった。真っ赤な絨毯の敷かれた廊を少し進むと、傾斜の急な下り階段が現れ──それを降り終えた先に、この街の盗賊ギルドのロビーはある。
 聞けばシパードは以前から情報収集や密な取引のために度々このような組織を訪れ、時に自らもまた汚れ仕事を請け負ってきたという。流石に国の中枢に近しい者ともなれば色々と秘密があるものだ。真輝那もそれを初めて聞いたのか、少し寂しそうにしていた。

 ロビーには盗賊ギルドのメンバー以外にも、先客が何人かいるようだった。
 こういった場所で、見知らぬものの素性や事情の詮索は禁忌だ。予めそれを聞いていたからこそ、紫音とエナは緊張気味に見て見ぬふりをした。……真輝那は特に緊張した様子など無かったが、この五年の間で大抵のことに慣れてしまったのかもしれない。

 しかし、先客のひとりは──その長い銀色の髪と金色の瞳を持つ、フードを被った少女は──その些か奇妙な来客に目を奪われたせいだろうか、筆記の手を止めて一行を見つめた。正確に言うと、おそらく主に目を奪われたのは最後尾の一人にだろうが。

「……なかなか……キュートな客人じゃな……」

 良質な旅装を身にまとった長身痩躯のウサちゃん仮面に、困惑と動揺を隠しきれない様子で、銀髪の少女は頬に一筋の汗を垂らしつつ呟いた。
 言葉に釣られたのか、奥に座していた、どこか(くら)い瞳をしたサークレットの男が目を上げる。その隣には赤髪の戦士や、およそこのような場所に似つかわしくないような十二、三程度の女の子の姿も見える。
 その姿に驚いたように身を乗り出して声を上げたのは、紫音にとって多少意外なことに、シパードと真輝那だった。

「お前……シス!? 王都に来てたのかよ!」
「うわーっ勇者様じゃん! えっ元気? 三年ぶりくらいですっけ?」

 警戒もせず駆け寄る真輝那。勇者と呼ばれた彼は、奈落の底のような昏い瞳を僅かに当惑の色に染めながら、二人を交互に見比べた。

「『黒狼』のシパード……それに酒場のマキナか? 何故こんな時に……」

 そこに悠々と現れたのが、先程の銀髪の少女にまじまじと観察されながらも意に介する様子もないウサちゃんである。

「『帝国の勇者』か。こんな時、とは、何か事情があるようではないか」
「……フェルド卿か。お初にお目にかかる」
「フェルド卿!?」
「フェルド卿なんですかアレ!?」

 左右から同時に喫驚の声を浴びせる、戦士と少女。……まあ、そう言われて我が目を疑うのも無理もないだろう。紫音は服の裾を掴むエナを庇うように立ちながらも、どうやら警戒すべき相手ではないと知ってほっと肩の力を抜いた。
 その動きで不意に気付いたのか、それともとうに気付いていたのかは解らないし、どちらでもいいことだろう。フードの娘は、キララクラムの周りを興味深げにくるくると回った後、腰の後ろで手を組みながら、金色の目を紫音に向けた。

「後ろの男は漂流者(アルシゥァン)のシオンじゃな。……確かにある意味では最悪だが、ある意味ではちょうどよいかもしれぬ」

 物怖じせぬ様子で言いながら、彼女はゆっくりと大股に紫音に歩み寄り、ぐっと顔を近付けて値踏みをするように()めつ(すが)めつ眺め見た。
 紫音は思わず気圧され、たじろいで半歩後退(あとじさ)る。

「どういう……事ですか?」
「どうも何も。お主がここに来た目的くらい、少々考えれば想像がつくぞ?」

 彼女は悪戯っぽく目を細め、鷹揚な笑みを作ると、ゆるやかに被ったフードを脱いだ。
 両の側頭より天を衝くように生えた魔人の角が顕になる。
 息を呑む一同の前で、彼女は真剣な面持ちで紫音に指先を向け、言葉を続けた。

「お主の父、理学博士ヨシタカ・サエバはここにおる。『円環(アリストゥム)』の地下研究施設に囚われてな」






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