TOP文章俺達の異世界転生物語がどうにも思ってたのと違う件について>第十九話


#19 / 我らが御名の奉られんことを




 事態は地球の各国政府へと迅速に伝達され、しばらくの間、各研究機関は対処法を模索して奔走することとなった。
 
 『黒艦』の艦内記録も読み解こうという試みが幾度となく行われたが、すでに劣化していたものが『円環』によって大幅に改修されており、有意義な情報を得ることは結局できなかった。

 人類全体の終末が訪れる可能性については、おそらく各地で起こるであろう暴動を抑えるため情報統制が成された。
 ただ、アルフェイムはかつて地球上に存在していたものが『来訪者』の手によって隔絶され、それが今、戻ろうとしているということ──そして、それに伴って大きな災害が起きるかもしれないということだけは、包み隠さず伝えられた。これに関する反応は様々で、いざそう言われると、いずれ来るであろう大地震や毎年襲ってくる台風と同じようなものだと見る者や、来ることが先にわかってて備えられるだけ天災よりマシだとあっけらかんと捉える者から、悲観的に捉えすぎて集団で自ら生命を絶つ若者や、聖書に刻まれた怒りの日が来るのだと騒ぎ立てる終末論信者まで多岐にわたった。
 アルフェイムそのものに対する印象も様変わりし、かの地こそが全ての元凶だと騒ぐだけ騒ぐ者もいれば、彼らもまた我々と同じ地球人であり全く同様の被害者に過ぎないと冷静に諭すものもあった。
 ただ、概ね一般的には、アルフェイム人に対しては同情的な意見が大多数を占めていた。
 例えば大地震で多大な被害を受けた国に対して、そこから流れてきた津波で被害を受けた別の国が文句を言わないのと同じように、手を取り合って危機を乗り越えようという風潮が、少なくとも表面的には出来上がっていた。これは皮肉にも、『円環』が地球上にもたらした良い印象が予め手伝ったおかげでもあった。
 ネットワーク上の掲示板やSNSの書き込みには、公には発言できないような過激なものも多々見られたが、多くの場合、それは愚かな言論だと揶揄されるあまり有名になるようなものばかりだった。

 各国は研究の傍らで、避難所の建設と、防波堤の強化を急いだ。
 政府主導で地震や大津波からの避難経路や対処法、生き残りの手段が広く敷衍(ふえん)され、保存食や小型発電器、携帯ラジオが飛ぶように売れた。

 そのうち、大陸の再融合に伴う相互理解のため、ごく治安のよい地域で、ある程度以上の年齢の者のみ、アルフェイム人の留学生が地球を訪れるようになり、身近にアルフェイム人の友人ができた者は、大抵、より強くこれからの危機から彼らを守ろうと決意するようになった。
 もちろん例外もあった。アルフェイム人が来ているというだけでその者を狙い、暴行を試みたものが何人か逮捕された。いずれも災害に対する逆恨みによるものと供述し、国際問題に発展しかねない行為を行ったということで厳罰に処された。喫緊の事態でもあるせいか、それらの事件はプロパガンダ的に大きく取り沙汰され、印象は操作され続けた。

 異世界事変に関する様々な功績を遺してきた紫音は、アルフェイムの側に渡ってひたすらに時空間力場の分析と研究を続け、複数人の学者チームを率いてロレミア山脈の山中にある構造維持装置を発見し、同行していた技術者たちと協力して、現代の技術では到底分析不可能なそれの動作記録から、大陸の出現位置を大まかに予測した。各国はこの報告を受けて、作るべき防波堤の向きや、多くの避難所を作るべき位置をさらに絞ることができた。
 世界間交流初期から政治交渉面において多く貢献してきた転移被害者、雨森真輝那は、最後まで愛着の沸いた異世界で過ごすことに決め、崩壊の未来を知ってなお滞在を続けた。彼女は最後に一週間だけ、日本を懐かしむように観光し、一晩泣いてから父母に別れを告げてアルフェイムに戻ったという。

 滞ることなく昼があった。何ら変わりなく夜があった。
 誰が何を言おうと、誰がどうあがこうと、変わらぬ日常の光景の果てに────

 ────やがて、終わりは来るべくして訪れた。


◆ ◆ ◆



 空間そのものを揺るがす振動に、真輝那はふうっと深い息をついて顔を上げた。
 ぱらぱらと剥落する屋敷の壁材とともに、幾つかの調度品や小物類が、そして、何度も開かれて癖の付いた絵本が、床に落ちた。

「始まったかな」

 手を腰の後ろに回して、真輝那はゆっくりと歩き出す。

「ね、みんな」
「何だ、マキナ」

 身軽な旅装に身を包んで、まとめた荷物を持ち上げながら、キララクラムは素っ気なく応じた。その近くで壁にもたれかかっていたシパードも、シェマも、彼女を見返す。
 もはや言葉も解らぬあの頃のような少女ではない、すっかり大人に成長した真輝那は、あの頃と変わらぬ子供っぽい笑顔で三人に言った。

「楽しかったよ!」

 ふ、と含み笑いを漏らして、キララクラムはゆっくりと真輝那に近付き、黒髪をゆっくりと撫でて額に口付けた。

「余もまったく同様の気持ちだ。お前を拾えて良かった」
「ああ。ちっと変だが、愉快なイイ女だったぜ。お前」
「ちっと変は余計じゃない!?」
「余計じゃないと思いますよ。むしろ『ちっと』の方が余計かと」
「うーんこの期に及んで歯に衣着せぬ物言い、それでこそシェマだよ……」

 崩壊の時が間近に迫ってもなお、全くいつもと変わらぬやり取りに、皆一様に笑っていた。
 仮想物理モデルの予想によれば、まず、大きな衝撃が来るだろう。それを室内でやり過ごした後は、崩落する前に外に逃げる。そして──まあ、あとはどうなるかわからないので、なるようになれだ。真輝那はぱしんと自分の両頬を叩いて気合を入れ、天井に握り拳を突き出した。

「ッしゃー! 頑張って生き残るぞー!」
「おお、頑張るがよい。頑張っておるお前の姿が最も好きだぞ」
「お前もだよ!? 一緒じゃなきゃ許さないかんね!!」

 そんなやり取りの最中(さなか)、窓の外を、まばゆい光が照らした。


◆ ◆ ◆



「間に……合いませんか」

 静謐なる神殿の一室。もはや誰も彼もが諦めて避難したこの地に一人佇んで、時空間そのものの震動を全身に感じながら、紫音は水晶球の分析を試みていた手を止めた。
 いや、もう一人。エナ・フルルティシュトンが、助手としての道具を鞄に纏めて詰め、悄然と肩を落とす彼の背中にそっと寄り添う。

「シオン」
「エナ……君には何度も救われましたね。ありがとう」

 吹っ切れたように微笑んで、紫音はエナの肩を引き寄せて膝に乗せ、その小さな頭を撫でた。
 まるで子供みたいに抱かれたエナは、照れくさそうに頬を掻いて、少し困ったように微笑み返す。

「最初はね、リオへの贖罪と引け目で、躍起になってたから。けど……もうずっと、違ってたよ?」
「うん、伝わっています。本当に──」

 ぶうん、と低い駆動音が、言葉を途絶えさせた。
 二人は弾かれたように音の源を辿る。
 誰が命じたわけでもないのに、光を失っていた結晶構造体がちかちかと明滅し、欠損とノイズだらけの画像データを空中に投影しようとしていた。

「えっ……!?」
「何だ!?」

 立ち上がって距離を取る二人の目の前に、ややあって、欠損を補いながら情報が読み込まれ、一枚の画像が投影された。
 恐らくこの震動が原因で、劣化していた信号か何かが偶発的に繋がったのだろう。もしかしたら、最後の瞬間まで紫音が分析を諦めずに弄り回していたせいかもしれない。
 切れかけた電灯のように不安定に震える画像は、アルフェイムでも地球でもなく、誰も見たことのない、見知らぬ場所の世界地図を映し出していた。施設の起源を考えるなら、恐らく『来訪者』の故郷、滅びたる惑星のかつての姿なのだろう。

「地……図?」

 エナは紫音の腕に縋って、訝しげにその画像を見眇めた。
 しかし、紫音はそれに返事をするのではなく、ただ独り言のようにぼそりと呟く。かつてここで聞いた、来訪者の記録の一部を。

「……超光速……技術……」
「どうしたの、シオン?」

 その表情は、もはや絶望に近いあからさまな驚愕に彩られていた。エナが不安げに見返す中、彼は衝撃に揺れる頭を掌で抑えながら、ふらふらと後退る。

「嘘だろ……こんな! 早く誰かに……ッ!」

 瞬間、大地が真二つに裂けた。
 割れて砕けたロレミアの複雑な岩肌の地層の上、破損した無数の水槽の構造保存液が滝のように流れ落ちる中、エナが片足を地割れに取られ、空間を揺るがす衝撃に投げ出されて宙に浮く。数々の知識を記す無数のプレートと共に、彼女は奈落の大口の上に放り投げられていた。

「やっ……シオンッ!」
「エナぁあっ!」

 伸ばされる手が手を掴む。衝撃は立て続けに世界を襲い、ついに崩落を始めた神殿の瓦礫が上天から降り注いだ。宙空に舞った二つの身体が引き離されまいと一つに重なり、暗く、暗く地の底まで広がる闇の彼方へと落ちていく。樹形図──進化図──原子の構造──文明が興ってから、連綿とわずかずつ築かれてきた人類の歴史のページと共に、二人は落ちていく──────


◆ ◆ ◆



 異世界、改め『アルフェイム大陸』は、茫洋たる太平洋上、ちょうどハワイ島の北東、アメリカ合衆国の西の沖合のあたりに姿を現した。

 それは失われていたパズルのピースのように、ただぴったりと地球上に嵌まってくれるわけではない。海底よりも遥かに上に出現した岩塊のような大陸が、海底に降りて着する際の衝撃は想像を絶するものだった。アルフェイム大陸は、地球上再融合時のすさまじい衝撃に大地が割れ、多くの民がこの地割れに呑み込まれた。あるいは海底降下に伴う慣性のままに宙を舞い、備えぬ者は着地の衝撃に潰された。
 それから割れた大地に凄まじい勢いで海水が流れ込み、その勢いの中でいくつかの海岸沿いの大地は削り取られ、運悪くそこに放り出された者は逆巻く潮流の渦に呑み込まれた。

 出現時に予測されていた核融合爆発は、量子単位の薄さを持つ膜状であったためか、汚染は深刻な規模ではなかったというのが後の発表における結論である。最も危険視されていた海水の汚染については、有意な観測が難しく、被害規模は不明とされる。
 ハワイ諸島やアリューシャン列島の大部分が、津波と共に発生した大規模な地殻変動によって海底に沈んだ。アメリカ西海岸からカナダ、アラスカに至るまでの湾岸地帯は未曾有の津波に襲われ、日本の東側海岸線も少なからず形を変えた。
 それから、地球自体の質量のバランスが変わったせいか、気流やプレート自体の動きに影響を与えてしまったのか、世界各地で大規模な天変地異が発生した。

 多くの人が死に絶えた。
 しかし、警告を受けて事前に充分な避難準備ができていたため、災害規模に対して地球側の被害は最小限に留められたと言えるだろう。
 人類はこの時には滅ぶことなく、凄絶な災害のなかにも、なんとか踏みとどまって生き延びた。

 ────されど、ついに、誰も知ることはなかった。
 紫音が最後に知り得た事実は、誰にも伝えられず、時代の闇の中に忘れ去られた。

 人工衛星がまだ生きているなら──この地殻変動によって変わり果てた地球の姿を、誰かが写真にとどめ、古い世界地図を描き直そうとするだろう。
 その地殻変動後の地球の姿が、あの時、紫音とエナが見た地図とほとんど完全に一致することなど────
 誰も、知ることはない。


◆ ◆ ◆



 超光速航法とは、通常の時空間では相対性理論上不可能な光速度以上への加速を、別の時空間を通すことで擬似的に行う技術である。
 彼らの場合は超空間(ハイパースペース)と呼んでいた特殊な亜空間レールを目的地まで通し、その中を航行することで数千、数万光年の距離を渡っていた。

 光は、もちろん光速度で伝わる。地球から見える各種の恒星が、数百年、数千年前の姿であることは知っての通りだ。
 そして、物体は加速して光速に近付くにつれ、その重力のもたらす時空の歪曲によって主観時間が変動する。

 ──では、『光の速度を超えた』場合は?
 通常の時空間ではそれは成し得ないが、この宇宙とは違う時空間、亜空間のレールを通ることで、それを可能にした場合は、どうなるだろうか?
 その亜空間のチューブを超して観測した先は、どう見えるだろうか?

 ……彼らは、よほど追い詰められていたのだろう。僅かにでも現れた救いの可能性に対して、あまりに盲目的になってしまうほど。
 地球は、何も宇宙の中で同じ場所をぐるぐると回り続けて留まっているわけではない。それは太陽系の慣性を無視しているモデルでそうなっているだけで、実際には太陽系そのものが螺旋を描くように高速で移動しているし、その太陽系を擁する天の川銀河もまた猛スピードで移動している。
 恐らく『偶然』とは、その軌道の計算に絡められた、ただの『必然』だったのだろう。
 移住に理想的な惑星を見つけた。
 遥か遠く、だが超光速航法を用いれば行けなくはない場所に、最高の惑星を見つけた。その亜空間レールの先はただ遠いだけの場所に繋がったわけではなかったとしても、彼らがそれを知ることはなかった。
 システムを作るものは、理論に詳しくなければならない。
 だが、システムを使うものは、そうであるとは限らない。
 故に、それがたとえ、ただ昔その場所を通過しただけの、滅びし故郷の在りし日の姿だったとしても────
 ──彼らはそれに気付かず、勇み足で地球を捨て、滅びの未来だけが待つ『過去の地球』へと跳んだのだ。

 そうして、地球は滅びへと向かった。

 時間軸は重なり合っている、という捉え方がある。
 我々が知覚しているように、時間は過去から未来に流れるのではなく、あらかじめ決定した未来からそれに相応しい過去に向かって流れているとも言える。故に時間的矛盾(タイムパラドックス)は発生しない。歴史は、全てを折り込み済みで完結しているからだ。
 だから、この無限の円環に、始まりは無かった。
 だから、この永遠の朔望に、終わりは無かった。
 この盈虚の円環は、初めから閉じられていた。

 ただ、それが全てだったのだ。


◆ ◆ ◆



 ざざあ──────ざあ──────ざざあ──────ざあ──────

 波打ち際に寄せては返す海水は、深く落ち込んだ暗灰色の空の下で砂浜に軌跡を描き続けた。
 誰が聴くでもないその低く柔らかな音色を、ひたすらに、ただひたすらに砂の上に響かせながら、揺らぎ、はじけ、消えて、結んで、また揺らいで、悠久の時のしらべを空に紡ぎ続けていた。
 その水面のゆらぎには、半ば砂に埋もれ、住むものも、暮らすものも失い、寂れるままに打ち捨てられた灰色の建造物群が物言わず映り込んでいた。
 かつて内陸の都市部だった地域が、海岸線が変わることによってこのような有様になったのだろう。

 ざく、ざく、ざく、ざく

 星の揺籃(ようらん)の奏でる子守唄か、あるいは鎮魂歌のごとく静々と奏でられていたその音に、砂を噛むちいさな足音が重なって、遠ざかった。
 一組の足跡が、まっさらな海岸の砂浜の上に残る。
 足跡は波にさらわれ、すこしずつ、すこしずつ形骸を失っていく。他の全てがそうであったように。すると。

「こぉーらっ! こんな遠くいっちゃダメって言ったでしょおー!」
「ご、ごめんごめんお姉ちゃん! 危ないのは分かってるんだよ?」

 波打ち際を駆ける少女の、もうひとつの一回り大きな足跡が、消えかけていた足跡の上に打ち付けられた。
 身勝手を咎められた幼い少年は、慌てて両手を振りながら、彼が姉と呼んだ少女に向き直る。ちいさな角の生えた頭部を、とんがり耳の少女はぎゅっと押さえた。

「ちっちゃいマモノだって噛まれたら子供は死ぬんです! 外に行くならお母さんに勝てるくらい強くなってからにしなさいっ!」
「永遠に無理じゃないそれ!? あいててて、ごめんって引っ張んないで! 行くからさあ!」

 少女は少年の腕を握って乱暴に振り回し、すっかり怒った様子で二人がもと来た方向へと引っ張っていく。その足跡を、またさざ波が慈しむように撫で、掻き消していった。
 二人は本当の姉弟ではなさそうだった。外見的特徴がまったく違うのだ。
 少女の方は金色の髪とわずかに尖った耳をしていて、瞳は鳶色。アルフェイムの『とんがり耳』の子供に近いが、より耳は丸っこく、肌の色が少しだけ濃い。
 少年の方はブラウンの髪と紫色の瞳。そして灰色のちいさな角が生えている。魔人に似ているが、それらしき特徴は角くらいで、顔つきや体つきは地球の欧州系の人種に近い。年齢にしても、体躯は小柄だ。
 人気(ひとけ)も、他の生物の気配すらほとんどない、暁の海辺。
 波は、遥かな久遠の時の彼方から、変わらぬ謌を届け続ける。ただ粛々と、堆積した時の砂の下に眠るすべての歴史を抱擁するように。
 その砂の上に、二組の足跡が残る。
 少女はぱっと引きずっていた彼の腕を離し、憮然とした顔で、開いた掌をあらためて向けた。

「みんな、心配してやがるんですよっ。ほら手!」
「はあーい」

 手をつなぎ直して、二人の子供は去っていく。その刻みつけた足跡を、また波がさらっていく。
 二つの影の向かう先には、ほろび、うらぶれた文明の残骸が立ち並び、無数の棺のようなそれを包むヴェールのような曇天に、うっすらと、太陽が昇っているのが見えた。

 ────実のところ。
 この無限の時の朔望にとらわれているのは、ただ『あきらめた』ものの末路であった。
 滅びた故郷を捨てた百二十八人の、その結末が、この物語で示されただけだった。

 では、そんな百二十八人以外のすべての地球人は、どうなったのだろう。
 滅びに面してもなお未来を信じ、諦めずに抗い続けたものたちの末路は、どう転んでいったのだろう。
 それは、今はまだ、誰にもわからない。
 未来をあきらめ、この盈虚の円環のなかにとらわれ続ける限り、それは誰も知ることはなく、ゆえに今、語ることはできない。

 ただ、明日も陽は昇り、その明日にも陽は沈み、されど明後日にはまた陽は昇って、
 その永遠の無限の繰り返しのなかで、かれらは今日も歩いていく。


 ただ、それだけのことだった。



俺達の異世界転生物語が
どうにも思ってたのと違う件について

原題『盈虚の円環、
あるいは朔望の終焉』








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