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◆魔法

概要


 エーテルエネルギーを消費して、この世の四つの分子間相互干渉――すなわち『電磁気力』『重力』『強い力』『弱い力』を“代替”し、異質な物理現象を発生させる技術。
 Smp-1-DNAの働きによる能力であるため、原則としてこの塩基配列を持たない者には使えない。

 厳密に言うと、この代替現象は生命体すべてが持つSmp-0-DNAの働きであり、Smp-1-DNAの役割は飽くまでもその補助(機能拡張)を行う事である。
 Smp-0-DNAしか持たない生物は、この機能を殆ど使わないか、微弱ながらATP(アデノシン三リン酸)の生合成補助などに使う程度。

 飽くまでも既に存在しているものに対して『平常時では発生しない力を起こす』ものなので、無から有を作り出すことなどはできない。
 炎を熾すための『加熱』はできるが燃料は必要であり、氷を出すには『冷却』する対象の水などが予め必要である。

 代表的なものに、大気の組成分子の電荷を操作して凝集し撃ち出す『風弾魔法』や、同じことを水で行う『水弾魔法』、高エネルギー電磁波を照射して対象を焼き切る『閃熱魔法』、重力場を進行方向に発生させて飛翔する『飛行魔法』などがある。
(※ちなみに、世の中のほとんどの実感できる物理的現象は電磁気力によるものであり、たとえば『手のひらで箱を押す』という行為も、手のひらと箱の間に生まれる電磁気的反発が起こす。故にこの魔法でも、大抵の現象は電磁気力代替だけでどうにかなる)

 『弱い力』などの操作が必要になる局面はさほど多くなく、そのまま行ったのではエーテルエネルギーが枯渇しかねないような膨大なエネルギーが必要な時などに、より大きなエネルギーを利用するために使う。

 多くの場合、肉眼視できないミクロな範囲に影響を与えるため、操作は大雑把なものになり、余剰なエネルギーを無害な光に変えて放散するので、魔法の発動時は『淡青の幽光』が周囲に発生する。
 この幽光は、上級者となり、余剰エネルギーを出さないように操作精度を高めることで少なくすることができる。

 基本的に、魔法の威力は消費エネルギー量に比例し、発動地点までの距離に反比例する。  虚数抵抗率(アストラル体の支配力)が1.00に近い他人の体内では、その抵抗に阻まれるため、直接炸裂させることはできない。

 人類に知覚できないほどの差しかないため実感はできないが、虚数領域では時間の概念が異なるため、魔法を発動するよりも前に結果が反映されたりする。

 なお、弱い力や強い力の代替による大量のエネルギーを必要とする大魔法を使用した場合、小規模とはいえ周囲に放射能汚染が発生する。
 とは言え、そのような大魔法が日常的に用いられることはなく、これによる汚染や被爆は、即死さえしなければ回復系の魔法で修復できるので、問題視されることは少ない。

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