どの組織にも属さず､単独で活動する少女｡多くは現の命令を受けて動いており､幼い外見に似合わず､結構な量の歴史の暗部を背負っている｡
　身体的成長が遅いのは種族の特徴で､あどけなく見えるが実際は十八歳｡
　彼女自身はそこまで強くはないが､空間を操作する鐫界器“盈虧刃・モーントリヒト”を扱うことのできる貴重な人材であり､その能力を駆使すれば並の亜人が束になっても敵わない｡
　だが本人は戦闘より暗殺技術を得意としており､積極的に戦いはしない｡必要に迫られない限り､第一に逃げる｡
　やや人間不信気味なので基本的に孤独だが､独りが好きなわけではない｡裏切られること､離れられること､嫌われることなどに恐怖しているため､他人と距離をとってしまう｡
　紅茶が好き｡

　スウェーデン南東部の都市、セーデルテリエ出身。
　五年ほど前､母親にアルバニアの人身売買組織へ売られて移送される途中､大規模な交通事故に巻き込まれ､運転手が死亡したため車から脱走｡後続車両に乗っていた追手から逃げる途中､現たちに保護される｡
　ちなみにこの交通事故自体が､その組織を追っていた現たちによって仕組まれていたものである｡
　その時､現に改めてラスティと名付けられた｡本名はリナ・ヴェステルマルクだが､あまり名乗りたがらない｡