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兇闇(まがつやみ)/Böswillig Dunkel(ボスヴィリッヒ・ドゥンケル)

種族
亜人種
分類
イヴル
性別
年齢
16歳
身長
171cm
体重
62kg
出身
ドイツ
髪色
瞳色
体力
魔力
攻撃
防御
機動
発想

 ドイツ連邦共和国ブランデンブルク州出身。暮らしはバイエルン州ミュンヘンが最も長い。
 亜存在の掃討と研究を行う国際組織『薔薇十字団』に所属する亜人の少年。職業分類としては国家公務員にあたり、役割は非合法工作員に類する。彼らのように、亜存在との戦闘を主に行う職員は『処刑者』と呼ばれる。
 基礎教養として英語と、多少のフランス語と中国語を扱え、また環境要因から日本語の読み書きに不自由することはない。
 幼少期から対亜存在技術を叩き込まれ、調査員や潜入工作員、兵士としても一定の技術を持つと共に、十二歳までに日本で言う中学生範囲の勉学を修了させ、以降処刑者の任務に従事している。一種のエリート。

 白皙の容貌は端正と言って相違なく、肢体は薄く無駄のない筋肉に覆われており、ともすれば美男子と形容できもする――のだが、冷たく睥睨するような鋭い眼と、底冷えするような低い声、粗野とも言える口調に、常に不機嫌そうな表情も相俟って、人を惹きつける魅力には大幅に欠ける。
 なお、彼は実際に不機嫌なわけではなく、決して人を脅迫する意図はない。素でこうなだけである。
 性格的にはむしろ世話好きで、庇護欲が強く、子供や小動物と接するのが好き。料理や手芸を趣味としており、彼をよく知る周囲からは「カーチャン」もしくは「バーチャン」の称号を得ている。甘党。

 右側頭部から天を衝くように生えた黒い尖角は、進化の過程で髪が変質したもので、硬質ケラチンで構成されている。シカのように骨芯があるものではなく、サイの角に近い。

 その特徴的な名前は本名ではなく、薔薇十字団の戦闘員としての通名である(一応、ドゥンケルという名字は存在するが、これは名字ではない)。
 区別する必要がない時は単に『(ドゥンケル)』と、同じ『闇』の名を持つものと呼び分ける場合は『兇闇(ボスヴィリッヒ・ドゥンケル)』と呼ばれる。
 正確に翻訳するなら『悪意的な闇の(処刑者)』という意味になるが、これを『兇闇』と訳したのは現によるもの。理由は「この方が固有名詞っぽいだろう?」との事。『〜の』という意味で『津』を用いるのは人名などではなく日本神話の神名(かむな)に見られる法則であり、その時には既に、彼に特別な役割を見出していたと思われる。

 以前名乗っていた『白河螢一』などの名前は、彼専用の偽名ではなく、薔薇十字団の構成員が日本で活動する際に共有できる戸籍の一つ。同じような架空の人物が各国に点在しており、必要とあらば彼以外の誰かが『螢一』として活動することもあり得る。

 聖のことはどちらかと言うと娘のように見ているが、女性として見た場合の愛情が無いではない。
 ただ、ウサギか何かが部屋の中をぴょこぴょこ跳ねているのを見ているだけで「あっ……かわいい……」と和やかな気分になっていくように、なんとなく部屋でぼんやりしている聖を眺めているだけでわりと満足してしまっている。
 何より聖自身が誰にも恋愛感情を持っていないことには気付いているため、少なくとも判断力が身につく時期までは心を乱すような真似はするまいと思っている……のだが、当の聖がひたすら好奇心でちょっかいを掛けてくるので、理性ゲージが日々摩滅している。

 ライトに対しては同郷、そして境遇が似ていることもあってか、密かにシンパシーを感じている。それだけに、同族嫌悪ではないが、『こいつにはなるべく負けたくない』という若干のライバル意識のようなものが内心の奥底にあるようだ。
 しかし同じくらいに目をかけており、よく彼に剣術や体術を教えている。恐らく『より強く賢く、凄い奴になって欲しい』のは事実であり、そしてその『最高のコンディションの彼を、なお超えたい』のだろう。
 向こうにとっても同じようなものらしく、似ているとか同類とか言われると「「似とらんわ!」」と二人声を揃えて返す。
 また、その妹のルナとはわりと仲がいい。甘党同士よくスイパラやEggs 'n Thingsに出かけては甘いものを食べながら喋っている。この場でのみ、素直にライトを褒める言葉が聞けるらしい(普段は聖にも言わない)。本人がいる時には絶対に聞けない言葉である。


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