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Limmil=Tiselius(リミル・ティセリウス)

種族
亜人種
分類
エルーン
性別
年齢
16歳
身長
152cm
体重
50kg
出身
スウェーデン
髪色
瞳色
体力
魔力
攻撃
防御
機動
発想

  スウェーデン、ストックホルム市出身の亜人。
 比較的裕福な家に産まれ、育ちも良く、お嬢様と呼んでも差し支えないはずである。――『ある時点までは』だが。

 肩口に切り揃えられ、外側に跳ねた金の髪と、漆のように黒い、少し釣り目がちな瞳を持ち、横に長く伸びた耳は、髪と同じ金色の細かい獣毛に覆われている。
 近眼であり、赤ぶちの眼鏡を愛用しているが、普段はあまりかけておらず、本を読む時や遠くのものを見る時にだけ着用する。いわゆる勉強眼鏡。
 私服は部屋着と外着をきっちりと分けており、カジュアルなものよりも、やや装飾が多く瀟洒で中性的なものが多数。色は地味めな傾向がある。たまにガーリー系・フェミニン系の可愛らしく清楚なファッションを選ぶこともあるが、気恥ずかしさがあるためか、そういう姿は珍しい。

 胸は平坦だが、本人も冗談半分に言及する程度で、そこまでコンプレックスには思っていない。
 どちらかと言うと、旅慣れたせいか平均より筋肉質で太めの脚を気にしている。

 性格的には多少ひねくれてはいるが、マジメで勤勉、自己の正義観に忠実な、比較的常識人。とは言え、頭が固いわけではなく、必要ならば規則破りも躊躇わないタイプ。
 上ばかり見ていたせいか自己評価が低い傾向にあるが、決して自己を冷静に見ていないわけではなく、むしろ『尊敬すべき者たちは皆、己を識っていた』からこそ、過大にも過小にも見ないように務めている。
 理知的で思慮深い人になりたいと思っているせいか、自分の感情的な面を極度に恥ずかしがり、隠したがる傾向にある。しかし妙なところで律儀なため、明確に追求されると利己的な嘘はつけない。
 若干スレたタイプのツンデレと言えなくもない。

 ライトに対して友人以上の好意を寄せているが、ルナから彼を奪おうとするかのような自分自身の気持ちに良心の呵責を感じており、想いを伝えることは無いだろうと考えている。
 当のルナは、それを知ればむしろ応援してくるタイプなのだが、彼女はまだその兄妹の意外と複雑な事情を知らない。
 兇闇とも、ツッコミ属性(もしくは苦労人)同士気が合うようだ。お互い、常識を見失いがちな時に相手を見ると我を取り戻せる、貴重な指標である。
 逆に、あまりクラスの一般的な女子グループには馴染めないタイプ。社交辞令的な仲良しごっこが嫌いで、また、性格的に嫉妬を買いやすいのかもしれない。

 脂肪の層が薄く、肌がぴんと張っていることに関係しているのかは謎だが、くすぐりにものすごく弱い。
 大方の想像通り耳が大弱点。

 北欧のトラッド・ミュージックを中心とした伝統的な民族音楽を好む。日本でよく言われるような『ヒーリングミュージック』の括りではなく、ケルト音楽やアイリッシュ・フォーク、ブルガリア舞曲、特にルネサンス期以降のスペイン音楽などを特によく聴いている。変拍子とスコットランド音階に食いつくタイプ。

 八歳の頃、移民問題に端を発する強盗殺人事件に偶然遭遇し、義憤と恐怖の狭間で混乱した彼女は、犯人たちに対して無謀な攻撃行動に出てしまい、返り討ちに遭って人質にされかけるが、彼らが『事件を起こす』と読んでその場に留まっていた現の『命令』によって的確に反撃し、彼自身の補助もあって、未熟な魔法だけで、見事に犯人グループを全員無力化することに成功している。
 ただし、現にとって彼女の生死や反撃の成否はどちらでもよく、失敗したところで、予め別のポイントに移動させておいた幽の射撃で解決するつもりだった。ただ、目の前に面白そうな駒があったので、その性能を試してみたというだけのことである。
 いずれにせよ、この事件との遭遇と、彼との出会いは、リミルに少なからぬ衝撃を与えた。
 ……結果的に人生のルートを大きく踏み外した瞬間である。

 リミルの父親は歴史学者だったが、徴兵制時代(※スウェーデンでは2010年に廃止)に国連平和維持活動による国外派兵を幾度か経験しており、国内外で得た様々な情報の断片から、ドイツ政府と密接に繋がりを持つアジア人の男について、ある程度の知識を持っていた。
 また、この国が既に斜陽の時代にあると感じ取っていた事もあってか、『彼女の才能に相応しい学習機会を与えたい』という現の申し出を両親共に受諾する。
 実際、当時のリミル自身も、学校内のコミュニティでは孤立しがちであり、グループワークや自習の多いスウェーデンの穏やかな学校教育において、学習意欲を持て余しがちだったため、自ら進んでこの申し出を受け、見聞を広めるため旅に同行することとなる。
(※補足的に説明すると、スウェーデンの基礎学校から大学に至るまでの学費は基本的に無料である。税金が高い代わり、子供のために貯金したりする必要がないし、定年退職後にも簡単に大学に通えるため、国民的に『学ぼうと思えばいつでも学び始めることができる』という常識感覚が浸透している)

 実際、様々な事情から現やレイの元で学んでいる、同じような(性格的にも尖った)子供たちとの出会いは、リミルに多大な衝撃を与え、その後の人格形成に大きく影響している。

 長旅の間に、魔法の技能は弛まぬ努力によって天才的なまでに成長しており、専門的な訓練を受けている兇闇などよりも、単純な戦闘能力は高い。
 ただし、戦略・戦術教育を受けたわけではなく、実戦経験も少ないため、総合的な戦闘力で言うと劣る。(普通に日常生活を送っているだけでは考えられないほどの事件には巻き込まれているため、一般人より遥かに多くの実戦経験があるのは確かなのだが)

 ちなみに母親はストックホルム市内北部のIT企業に勤めており、旅立ってから産まれた歳の離れた弟が一人いる。
 リミル自身はほとんど家に帰ることはなく、不定期に手紙や通話で無事を知らせているが、多くの時間をプレスクールで過ごしていることもあり、弟のことはよく知らない。


【ネタバレ表示】
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