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誰が言ったか知らないが、言われてみれば確かに聞こえる…… 空耳アワーのお時間がやってまいりました。 |
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先生、先生、かすりもしない程度にコーナー間違ってる。 |
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タモリ倶楽部なんてキッズ達にわかるのかなぁ……? |
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何それ、まるで私が中年みたいじゃない……。 て言うか、このサイトにあるネタの中じゃキッズにも解りやすい方だと思うけどな。 |
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いちお対象年齢は中学生なんスけどね、このサイト……。 先生、とりあえず正確にコーナー紹介してください。 |
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はーい。 えっと、小説の進行にともなって出てくる難解な部分や裏話、 その他みなさんの質問・疑問を可能な限り解りやすく解説する 『おしえてせんせいさん』のコーナーです。ぷきぷきぱよ。 |
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……また解説コーナーのくせして一般人は到底解りそうもないネタを。 |
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瓶詰妖精……ですね。おしえてせんせいさん。 一部の電波ソング好きには有名ですけど……それ以外は知ってるかどうか。 |
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さて、第一回である今回は、小説の根底にある 世界観や原理を解りやすくしてみるわね。 設定ページにも書かれてるけど、あれはちょっと 物理やらなんやらの知識がないと難しいわ。 |
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あ、流した。 |
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そりゃあもう、さらりと流しましたね……。 |
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まず最初はこれー。 『アストラル体とかエーテル体って具体的に何やねん』って質問でーす。 |
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あー、そう言えばそれ、ぼくも曖昧にしか解んないや。 |
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まぁ、これは勉強してて普通に身に付くような知識じゃないからねー。 えっとね、現実世界で言うこれらは、非物質を説明するためのオカルト用語なのよ。 アストラル体は星幽体、エーテル体は幽体とも言うわね。 |
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オカルトって、あのスイーツ(笑)な女子高生とかが好む占いとか超能力とか そーゆー馬鹿らしくて胡散臭いやつ……ですか? |
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可愛い顔して口が悪いね、ルナちゃん……まあ、概ね当たってると思うよ。 最近ではUMAやUFOと言った未確認シリーズやら、 単なる怪談まで範囲に入っちゃってることもあるけど。 でもあれ、本当は学問なんだよね。 |
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その通りよ。Occultはラテン語のOccurtaから来た言葉で、その意味は『隠されし物』。 人知を超えた事象をどうにか解明しようとする学問を指す言葉だったんだけど、 今じゃすっかり零落しちゃってるわね。 |
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ん、俺はよく知り合いの博士にそのあたり聞かされてたからなぁ、だいたい知ってるわ。 |
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あー、レイ博士……そういえばそんなこといってたような。 |
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これこれ、ここで本編に話を持ってかない。 んで、そのオカルトで言うアストラルやエーテルは……、 ……正直言ってなんだかわかんないのよ。 |
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なんだかわかんない、って……それでいいのか。 オカルトって学問なんだろう? |
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もしこれが物理であれば……分子の衝突などによって観測ができる。 しかしこれらは物質じゃあない、どうやって観測すればいいか解らなかったのだよ。 結果、一つの現象を説明するために仮定された物質ですらもアバウトなものになる。 ゆえに、魔術党派や宗教理論によって詳細データが違ってしまうのだ。 |
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実際、古代の魔導書を解読する際にも、アストラルと言う言葉が出てきたら まずはその言葉がどう言う意味で書かれているのかを考えなきゃならない。 人から人へと伝わるには、ちょっと難しすぎる内容だったってことかな……。 |
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あれ、現。 幽ちゃんまで。なんでこんなとこに? |
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む、私はただ幽に付き添っていただけだが……。 |
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……私は、彼についていってただけ。 |
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…………。 海岸線に出る前に足が止まってよかったな。 |
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……そのようだね。 |
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なんか、白髪の多いパーティですね……。 モノトーン族ばかり集まってきてます……。 |
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あの、話が完璧に中断してます。 結局の所、アストラルやエーテルってどういうもんなんですか? |
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あ、そうだったわね。 本来は神智学の基礎から説明してく所なんだけど…… 解りやすくするためにそのあたりは端折るわ。 |
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わーい投げやり。 まぁ、下手に難しいこと言われても、一つ説明するたびに 二つ以上の疑問が出て来ちゃかなわないし、仕方ないけどさ。 |
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本当の神智学じゃコーザル体やらメンタル体やら七層あるところを、 肉体・エーテル体・アストラル体と最初の三層だけで済ませてるのよー? 最初っから端折ってるんだからどんだけ略そーが同じよ同じー。 |
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い……いいんでしょうか、それで……。 |
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いいのいいの。全部マジメにやってたら疲れちゃうって。 えーっと、まず最初に、基本的な概念から説明するね。 アストラルやエーテルってのは、実体のない魂みたいな存在ってのは解る? |
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今までの話でも『物理じゃない』とか言ってたしな。 |
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じゃあね、もんだーい。 ヒトの身体は、だいたいどんなモノでできてるでしょーう。 |
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水分60%、蛋白質15%、脂質20%、その他微量元素5%。 無論、男女や個人によって若干の差違はある。特に脂質。 |
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二、三個目の項目はロイシンやリノール酸などを例にとって平均値を出せば 原子そのものでの比率も計算できるかな。蛋白質の窒素含有率を14%くらいとして、 酸素65、炭素18、水素10、窒素3、あと少しカルシウムとかリンとか……って感じ。 あ、もちろん原子数じゃなく質量比ね。原子数だと水素が圧倒的に多くなる。 |
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……な、何言ってるのかよくわからんが、すげえなお前ら。 |
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……人体の組成はともかく、分子や原子の質量は化学で習ったと思うけど。 |
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応用力があれば高校生にもできるだろうが、今のは大学基礎レベルの問題だよ。 では今度は私から問わせて貰おう。 酸素、炭素、水素、窒素……そんなごく普通の原子で出来た君たちの身体だが それを『生命体』として確立させている要素は、その何処に含まれていると思う? |
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え…… えっと……脳? |
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それも組成は同じじゃないのか? よく考えてみれば……なんで俺達は生命体として生きてられるんだろうな。 生者と死者の区別は何なんだ? 脳の死か? しかし、脳が停止してからも他の臓器は活動を続ける場合があると聞くが…… |
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そう、そこ。 大昔の人も同じところで悩んでね、それを説明するために考え出された 仮の物質が『エーテル体』ってのよ。 |
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仮の……? 実際にあるんじゃないんですか……? |
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まぁ、その段階ではってコト。最初はただの架空の物質でしかなかったの。 でも、歴史に私達のような亜人種が現れ、魔法が使われるようになってからは どうやらエーテル体と言うものは本当にあるみたいだ、って解ってきたのよ。 |
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そう。 物質が生命体として存在し続けるためには、 ある種のエネルギーを消費しなければならない。 車が走り続けるためのガソリンのようなものだな。 エーテル体とは、そのガソリンを産出するための機関なのだよ。 |
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なるほど……人はガソリンで動いていたんですね、勉強になります。 |
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違う。聖ちゃん、それ違う。 |
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久々にハリセン 何はともあれまずはハリセンだった のが昔のツッコミだったんだよな今のギャグマンガは マジで死ぬような凶器でツッコみ出すから困る |
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いたい……。 でも音のわりには痛くない、それがハリセン……。 |
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……えっと、続けていいのかな? そんなわけで、肉体と言う精巧な人形に、 生命体としての要素を付加してるのがエーテル体ってことだね。 これが肉体から離れると、活動できなくなって死んじゃう。 |
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そりゃまあ、燃料が無くなっちゃうわけだからなぁ。 ん、じゃあその燃料をもう一度与えてやれば、人は生き返るってことか? |
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燃料を与えただけじゃ駄目だね、再起動のスイッチを入れなきゃいけない。 でも、そのスイッチの入れ方が解らないから、今のところ死者蘇生は不可能…… 昔は自身のエーテル体から生み出されるエネルギーを 死体に与えることによって死者を操る『死霊術』なんてものも あったらしいけど、それは蘇生とはちょっと違うか。 |
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死体を操る……あんま気持ちいいもんじゃないね、そういうの。 ぼくだったら、大切な人にそんなことはできないな。 |
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正確に言うなら、ネクロマンシーには降霊と反魂の二通りがある。 どちらも死者を呼び起こすものとして同一のカテゴリに括られてはいるが、 呼び起こすのが意識体か肉体かと言う点で大きく異なる。 ……ろくな使われ方をしない、と言う点では、どちらも変わらない。 |
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うむ。旧約聖書に出てくるエンドルのウィッチや恐山のイタコなどが降霊、 インドにおけるヴェーターラ召喚魔法やヴードゥー教のゾンビなどが反魂だな。 尤も、そのようなネクロマンサーの中でも、本物は滅多にいないのだがね。 |
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ゾンビは、恐らく呪術などではなく、魔法薬であるゾンビパウダーが原因。 ホラー映画などの影響で腐乱死体のイメージが染みついてるだろうけど、 実際のゾンビは真新しい死体を蘇らせて、意志のない奴隷人形として使役してた。 |
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え……っ、じゃあゾンビって実在してたの!? |
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ああ、今は存在していないと思うが、1900年代初頭の労働力不足の時などにね。 ハイチなどでは、死刑よりも重い刑として『ゾンビ化』があったくらいだ。 ……そう言えば、リミルはその手の話は苦手だったか。 安心しなさい、実際のゾンビはホラー映画に出てくるような化物ではないよ。 |
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ゾンビパウダーを飲まされた人間は死に、その後ゾンビとして蘇る……と言うが、 最初から死んでないだけ。パウダーに含まれるテトロドトキシンは確かに劇薬だが、 致死量より少しだけ量を減らせば、服用した人間は仮死状態に陥るだけに留まる。 他の毒性物質も混ぜておけば、回復時に重度の精神異常を来し、人形のようになる。 以上、ゾンビの真実。 |
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……な、なんか、ホラー映画の設定のがまだマシな気がするよ。 仮死状態にして、死んだことにして、頭おかしくして、労働のため人形に……って 昔はそんな事が普通にされてたんだ……生々しくて怖いなぁ。 ゾンビパウダーの作り方が解ってるのも怖いな。もう誰にでもできちゃうじゃん。 |
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……よくわからん無駄知識が挟まったな。 こんなネガティブでダークネスなトリビア、明日使えねーよ。 |
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えーと……そういえば、何話してたんでしたっけ。 |
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エーテル体についての説明が終わったあたり。 ちなみに、このサイトだけの表現だけど、エーテル体が産出する 生命維持のためのエネルギーを『魔力』って言います。 これは実際のオカルトや神智学とは全然関係ないから注意してねー。 |
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いや、まぁ流石にみんな解ると思いますがねそれは。 えーと、次はアストラル体についての詳細? でも先生、これはエーテル以上にバラバラな解釈されてるんでしたよね。 |
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そーなんだよねー。 ただでさえ情報の取捨選択が難しいジャンルだってのに…… 人によって解釈が違うなんて、ウィキペディア殺しもいいとこだよ。 とりあえず、サイトでの概念から独自の設定を抜いたあたりで解説しようかな。 |
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無難なとこだね……。
ぼくはちょっと、さっきのゾンビ話のダメージがでかすぎて 若干ぐったりしてるけど…… いろいろ考えないように必死だから、あんま難しいことは理解しきれないかも……。 |
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大丈夫か、お前……? ……あ、怖いんなら今夜一緒に寝てやろうか? |
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な……っ!? な、なな何言い出してんだよっ! ど、どうしてぼくがアンタなんかとそんなコト……っ い、いや、あの…… な、なぐるぞ!? ……あーもう何言ってんだよぼくは……。 |
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ケケケッ、今のリミル、余裕がないから面白い反応するな。 |
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お、お兄ちゃん……あんまりからかうと可哀想だよ……。 て言うか、何そのいかにも悪役っぽい笑い声? |
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アストラル体と言うのは、肉体、エーテル体に続く第三層目の身体です。 |
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……また、見事に流した。 |
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流し慣れしてるね。さすがは皆の担任と言うべきか。 |
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第二層であるエーテル体は、まだ肉体に多少の影響を及ぼすことができたよね。 生命活動を司る……言ってしまえば、人間を動かしてるのはエーテル体なんだから。 ……でも、第三層まで行っちゃうと、もう物質的な部分から遠ざかりすぎてて あってもなくても物理的には特に変わらないの。 |
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んで、そのアストラル体の性質はどういうもんなんですか? |
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でも話の方はちゃんと聞いているっていう。 |
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こっちはこっちで流され慣れしてるのかも知れないねっていう。 |
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性質は……一言で言うと『意識体』なんだけど、 これ説明するのはちょっと面倒なんだよね。 ……『魂』って、どこにあると思う? |
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え、え……魂? えっと、イメージ的には胸のあたり? |
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頭じゃねーの? |
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くるぶし。 |
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どっから来るんだ、その発想は。 |
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はい、そんなわけでリミルちゃん、正解を言ったげて。 |
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……まぁ、ライトの答えが一番近いかな。 命や魂と言った類のものは存在しない。幽体離脱も、魂が出てるわけじゃないの。 思考すること、記憶すること、神経から受け取った情報の統括、身体への指令…… そういうのはみんな脳の各部位の仕事。ただの電気信号よ。 なくなったら死ぬって概念なら、それはさっきのエーテル体が近いんじゃない? |
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……そこまで解っておきながら、なんで幽霊が怖いかね。 |
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う……うるさいなっ! 得体の知れないものを怖がるのは仕方ないじゃない! それに、そもそもホラーなんて全部作り話っ! そう解ってても怖がっちゃう心理と同じだよ! |
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一般的な『魂』の概念って言うと、なくなったら死ぬだとか、 離脱したらいろんな場所に飛んで行けるとか、まぁそういうものだと思うわ。 多くの人は、アストラル体をこういったものだと思ってる。 でもまぁ、実際そんなものは存在しないんだよね。 |
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えーっと……魂は存在しない、でもアストラルは存在する…… 魂とアストラルは同じだと思ってる人が多いけど、違う……? ……なんか、こんがらがってきました。 |
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つまり、ね。 魂の概念から、エーテル体の役割である『生命維持』や 脳の役割である『思考や記憶』などを取り除いたもの。 それがアストラル体よ。 |
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……何も残らないんじゃないですか、それ? |
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うん、ぶっちゃけ何も残らない。 だから言ったじゃなーい、あっても無くても物理的には変わらないって。 |
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何だそれ……じゃあ結局無いんじゃないのか、それは。 |
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のんのん。重要なことを忘れてるわ。 『思考』と『意識』は別物なのよー。アストラル体はいわゆる意識。 目で見たり、耳で聞いたりしたことを実際に感じてる部分よ。 |
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え? ……それは脳じゃないんですか? |
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ふむ、アストラル体の説明で一番難しい部分がこれだね……。 アストラルとは、つまり精神体だ。 脳のように神経から伝わってきた情報を処理する場所ではなく、 脳で処理した情報を『ただ受け取るだけ』の場所。 |
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情報処理は飽くまでも脳の仕事。それは遺伝子の情報や知識、記憶による 自然の判断基準に基づいた、単なる乱数処理。 ……思考と言うものは、自分の力で考えてるように思えるけど 実はただのオート操作に過ぎない。全ては必然。 意識であるアストラルは、特に何もしない。見てるだけ。 |
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どこでどのように悩んで、そしてどのように判断を下すのか…… それらは全て脳が勝手に判断してくれる事だ。 意識そのものは、物言わぬ一人の観客に過ぎんよ。 ……あぁ、解らない人のため説明すると、乱数とはランダム要素のことだよ。 |
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意識、ねぇ……確かに、難しい概念だわな。 今の話から行くと、意識がなくったって、脳さえ働いてれば活動できるんだろ? 精巧なプログラムで動いてる人形みたいな状態かな。 |
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うん。リンゴを見たときに『赤い』と脳で認識はするし、 「赤いね」と反応することもできるけど、でも意識がないから感じてはいない。 カレーを食べたときに『辛い』と脳は認識するし、汗もかくし、 「何コレ辛っ」と言ったりもする、でも意識がないから実際に感じてはいない。 そんな状態よ。専門用語では『哲学的ゾンビ』って言ったかな。 |
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ま……またゾンビか……。 |
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その『赤い』とか『辛い』とか言うデータ……なんてったっけ。 |
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クオリア。 自分の視界にある『赤』と、他人の視界にある『赤』が 同じ色に見えているとは誰も言えないが……少なくとも 『赤い』と言う認識だけは同じだろう。その共通認識が『赤のクオリア』だ。 ……少し難しくなったかな。 まぁ、これは今覚えておく必要もないだろう。 |
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そう、クオリア。 ……でも、今ので言いたいこと全部言われちゃったからいいや。 |
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……なんか、よくわからんコンビだなぁ、こいつら……。 |
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おまえがいうかっ。 |
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まさにお前が言うなッ! |
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いたい……。 でも音のわりには痛くない、それがハリセン……。 |
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面白いな、お前ら。 |
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えーっと……何話してたんでしたっけ? |
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んー、アストラルは意識体だってこと。 で、意識ってものは行動を決定したりするんじゃなくて、 ただ情報を受け取る存在ってこと。 |
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実際、最近の神経科学でも『意識は行動の先を行かない』ことが証明されつつある。 結局は意識など、現状のモニターでしかないのだよ。 そう付け加えておこう。 ……実は、そんなこと知らずに他の知識を頼りに設定書いたら偶然当たったらしいが |
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わー! そういう『中の人』的な事はナチュラルに言っちゃダメー! |
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……ま、まぁ、これでアストラルやエーテルがどんな物かってのは だいたい解ってもらえた……かなぁ? |
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死霊術とかゾンビのトークの方がインパクト強かったような気がするぜ。 |
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て言うか……あれっ、魂って無いんでしょ? だったら、華鈴ちゃんの存在って何なの……? |
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あー、そういう所はサイトオリジナルの設定になっちゃうから また次回! ってことで。 |
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これだけ話してると、そろそろ容量も大きくなってくる頃だしね……。 |
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ああ、もう一つ豆知識。 幽体離脱を自分の意志で行う事を、西洋近代魔術では 『アストラル・プロジェクション(アストラル投射)』と言うが、 あれはアストラルを剥離しているわけではないのだよ。 離脱できると思い込むことによる自己プラシーボのようなものだ。幻覚に過ぎん。 |
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プラシーボ効果……偽薬効果。臨床医学用語。 ただのブドウ糖などを薬と偽って渡すと、服用することで症状の改善が見られる等、 思いこみによる自己暗示のこと。新薬開発の際には、注意しないといけない。 ほとんどの民族の治癒魔法、物によっては怪談や都市伝説もこれで説明がつく。 |
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解説ありがとう、幽。 |
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ああ、どんどん読者に明日使えない無駄知識が増えていく……。 |
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あ…… あの、最後に一つ質問いいですか? アストラルとかエーテルって、その人が死んだ後はどうなるの? |
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あ……そういえば、その部分の説明忘れてたわ。 えっとね、アストラルもエーテルも、世界全体に満ちるように存在してるのよ。 地球にとかじゃなく、世界、宇宙全体にね。 ……もちろん質量がないから、目には見えないんだけど。 |
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宇宙全体……途方もない話だね。 |
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んむ……肉体とは謂わば、そのアストラルやエーテルの海から水を掬う器だ。 もともとは形のない漠然としたものだが、掬われればその器に沿って形を変える。 そして、その器が壊れてしまった時には、掬われる前と同じ大海へと帰るのだ。 後は繰り返しだよ。概念的には、ユング心理学の集合的無意識に近いかな……? |
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うーくん、また話が難しくなってる。 |
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(う……うーくん……?) |
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(初めて聞いた……幽ちゃん、マスターのこと、うーくんって呼んでるんだ……) |
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ゼノサーガですね。 |
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お前、それ言って一体何人がピンと来るんだよ。 |
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そして、そのアストラルの海のことをアストラル界と呼ぶ。 こちらはあまり一般的ではないが、エーテル界もまた然り…… ん、どうした皆、ざわ……ざわ……と言う擬音が似合いそうな顔をして。 |
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い、いやいや、何でもありません。 |
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はいっ、じゃあ今回の『おしえてせんせいさん』はここまでっ。 皆さん、今日得た知識を活かして本編でも頑張ってね! |
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……今日得られた知識って、何がある? |
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アストラルとエーテルの性質、人体の組成、死霊術について、ゾンビの作り方、 哲学的ゾンビとクオリア、アストラル投射、プラシーボ効果、あと瓶詰妖精…… ……どういう時に活かせばいいんだ、これ。 |
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ゾンビを作りたい時とか、他人の風邪を治したいけど薬がない時とか、 町中で急に外国人に死霊術について訊かれた時とか…… |
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まだ残り五つあるぞ。 |
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えーっと…… 町中で急に外国人に人体の組成について訊かれた時とか、 町中で急に外国人に波動砲を撃たれた時とか…… |
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最初の二つ以外『急な外国人』シリーズばっかじゃねーか! |
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急に波動砲を撃たれたらどう対処すればいいんだ!? |
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ううっ、今日あんま眠れそうもないなぁ…… |
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リ、リミルちゃん……やっぱり泊まりに来る? さっきの一緒に寝るとかの冗談は無しに、 三人で夜まで喋ってれば少しは平気だと思うけど…… |
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くっ……情けないけど、そうさせてもらうかもしんない…… |
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うーん…… なんか、非常に落ち着きのないパーティだけど……。 ……これで大丈夫なの? |
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なァに、なるようになるさ。なるようにしかならんとも言うね。 とりあえず今回は終わりだ、次回までの間は休ませてやろうじゃないか。 それでは、また次回。 あでう。 |
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あ、あでゅー。 |
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……アリーヴェデルチの方がよかったかね。 |
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しらんがな。 |